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ベートーヴェン全交響曲連続演奏会 [音楽]

『東京文化会館』前川國男/1961年・上野

1961年日本建築学会賞作品賞

ちょっと戻って年末のお話し。
大晦日に「岩城宏之追悼コンサート ベートーヴェンは凄い!全交響曲連続演奏会」と云う
ものに行って来ました。
ベートーヴェンの交響曲第1番から第9番までを、一日でやってしまおうというこの企画。
ちょっと聞いただけでも恐ろしい企画だと思いますが、実際聴きに行くと更に恐ろしい企画デス。

開演は15時30分。
終演は1時。
第9の一楽章で年越ししました。
年越えた時に何か合図でも入るのかと思いきや、いつの間にか年越ししてました。
そりゃ、曲の途中ですモンね。ベルでも鳴ったらベートーヴェンに悪いモンね。

恐怖のスケジュール表

ちょっと見づらいので転機すると・・・

時間        内容      指揮者   
15:33~16:01 交響曲第1番 下野竜也
16:05~16:39 交響曲第2番 岩村力
16:40~16:55 休憩
17:00~17:49 交響曲第3番 大友直人
17:50~18:05 休憩
18:10~18:45 交響曲第4番 高関健
18:50~19:26 交響曲第5番 井上道義
19:30~20:30 休憩
20:35~21:20 交響曲第6番 秋山和慶
21:25~21:55 休憩
22:00~22:39 交響曲第7番 小林研一郎
22:45~23:08 交響曲第8番 J・P・ヴァレーズ
23:10~23:40 休憩
23:45~24:50 交響曲第9番 外山雄三

どうだ!!この分単位のぎっちりスケジュールは!!
でもね、聴く前は4番あたりでまず寝て~とか考えていたのですが、
意外とこれが寝ないで聴けるもので、8番くらいまでは結構余裕でした。
肝心(一応花形の)第9は耳が疲れて、ほとんど聴き流してましたけどね(笑)

去年までは岩城宏之さんというパワフルなおじい様が全部指揮をしていたのですが、
残念ながら去年亡くなりまして、今回は日本クラッシック界の大御所さんや
有望若手指揮者さん達が集まって、交代で振っていました。
でもね、弦の人たちは交代なしなんですよ!
なんで???ねぇ、なんで???
しかも、みんなお祭りみたいなものだから、はっきり云って手抜きでやるもんだと
たかをくくっていた訳ですよ。
そしたらみんな、1番からマジで演奏しているのですよ!
オソロシスギル!!
・・・プロって、だからプロなんだなぁと思った瞬間デシタ。

でも冗談抜きでとーてもいい演奏会でして、ベートーヴェンのシンフォニーを
順を追って演奏することで、どういう変化を経てきたのかが明瞭に分かるので、
ベートーヴェンの良さを再認識しました。

1番2番を聴いた後の3番の強烈なショックとか。
9番の合唱が加わった時のあの何とも云えない高揚感とか。
初演された時の聴衆の衝撃を多少でも感じられたのが、すご~く嬉しかったです。

1曲ごとに指揮者が違うから余計面白くてね。
指揮者ごとに音楽表現や癖や存在感がまるで違うから、同じベートーヴェンでも全く違う
表情のものを聴けるのです。
特に面白かったのが、7番のコバケン。
今年のだめで流行った曲ですけど、もともと7番って凄くドラマチックな曲だけど、
コバケンが振るとすご~く濃いエキサイティングな演奏だったんですよ~。
秋山さんの6番を聴いた後だから余計にね。
なのです~ごく興奮してしまって、コバケン最高!!と思ってとても感動しましたが・・・
その後、ヴァレーズの8番を聴いたらそれがまたとても正統派ドイツ音楽って感じの演奏で、
8番を聴いているうちに、さっきのコバケンはやっぱり
    「ベートーヴェン」じゃなくて「コバケン」
かも。と思えてきました(笑)。
でもやっぱり凄いよコバケン。
コンクールには通らないけど、オーディエンス賞は間違いないよ。

と云う訳で、とても楽しい演奏会でした。
ベートーヴェンダーイスキ!!

★★★おまけ★★★
開演前にホール横をお散歩していた猫。

な~んかお祭りでもあるの~?

ま。ワタシには関係ないけど。


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コメント 8

春分

のだめ?7番?
映画「愛と悲しみのボレロ」でバレエダンサーが亡命するときの曲?
なんだかゆがんだ覚え方をしてるおですけど。
それにしてもかっこいい年越しですね。
by 春分 (2007-01-14 18:27) 

はてみ

これは本当になんだかすごい企画だと思っていました。
岩城さんがぜんぶ振るのを聞いてみたかったです。
でも今回のもよかったのですね。
by はてみ (2007-01-14 18:56) 

kinako

いいな~!羨ましい!!
このコンサートにはいつか行ってみたいと思っているのです。
岩城さんが亡くなってしまったから、もうやらないかな…。

確か以前にも行こうと思って、大雪の中ホールまで行ったのに、
完売だったってのも、このコンサートだったよね(笑)

第1番を指揮した下野さんは好きです。
小熊が一生懸命振ってるって感じで、なんか可愛いんです。
by kinako (2007-01-15 12:37) 

いたちたち

>春分さん
いえいえ。そんないいものじゃないんですよ。
これは闘いですから!

>はてみさん
岩城さんの指揮はみんなさぞコワかったと思います。
いつ倒れるかわからなくて・・・。なんて。
でも私も岩城さんの指揮で全部聴いてみたかったので非常に残念です。

>kinakoさん
来年もやるって云ってましたよ!
今度は誰が振るかわかりませんが・・・。
そうなのです。雪の中チケットを求めてさまよっていたコンサートです(笑)
下野さん初めて聞きましたが本当良かったです~。
面白い指揮でした~。チェックチェック。
by いたちたち (2007-01-15 15:10) 

junko

ぽこぺさん
 素敵な大晦日を過ごされて・・・2007年は素敵な年に(歳)?・・・
 になる予感がします。

わたしはクラッシック音楽には中々縁がないのですが、最近のクラッシックブームで一般ピープルにも聴く機会が多くなり・・・・ああ・あの曲なんて
聞いた曲があると嬉しくなったりしますね。

驚いた事・・指揮者によって変わるということ・・・音楽も奥が深いです!
by junko (2007-01-16 12:07) 

あっぷる

大晦日はTVで毎年恒例となっているジルベスタ-コンサートを見てました。
やっぱり演奏は生で聞きたいですね。
by あっぷる (2007-01-16 19:16) 

GGスポロン

いい年越しをしたみたいでうらやましい限りです。

クラシックのCD全集、買ったことはないんだけれど、
図書館などで借りてきたときCDで一日全部通して
聴くってのもなかなか思い浮かばないしやらないよね。
それをホールで生演奏でやっているとは恐れ入りました。

年末ってまとまったお休みがみんなで合わせられるから
こういった思い切った企画ができるのでしょうね。
やはりみんながお休みできる休日は最高です。

ところで年越しそばは会場で食べたの(笑)?
by GGスポロン (2007-01-17 08:12) 

いたちたち

>junkoさん
ピアノはじめてるって云ってましたもんね~。
実際音楽をやるとまた奥が深いと思わせられることたっくさんありますよ~きっと!!
junkoさんがやってるアルゼンチンタンゴもきっと奥が深いトコロがいっぱいあるんでしょうね~。
ダンスなんて私未知の世界だから、きっとびっくりすることたくさんある気がします★

>あっぷる
そうそう!やっぱり演奏はライブが一番!
人って耳だけじゃなくて肌でも音楽を聴いているらしいですよ。
CDでは出ない周波数を肌で聴くので、だからライブはいい!って
聞いた事あります。

>GGスポロンさん
一時間くらい大休憩が一応あったので、急いで近くの「一蘭」ってラーメン屋でかろうじて(?)年越しそばを食べました^^
なんか有名なラーメン屋みたいですね~。店員さんが見えない!という。

やっぱり体力勝負だから若い演奏者が多かったです。
結構いろんなオケのコンマスとか来ていて、上手い人もばっちり揃ってたし。ホルンの松崎さん(N響)が具合が悪くて休みだったのは残念でした。

あんなにもう辛い・・・と思ったのに、また行きたいという気になってきたので私も全然懲りてないと思う今日この頃。
by いたちたち (2007-01-17 16:44) 

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