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憧憬 [本]

 春の訪れにときめいています。
桜が咲き始めて嬉しい反面、今度の日曜にお花見をする予定なので、
もうちょっと待って!と空に心の中で毎日叫んでいます。
散り始めもそれはそれで趣があるので好きですけど。

私春になると必ず源氏を思い出すんですよね。
高校生の頃、源氏物語が大好きでよく読んでいたのですが、
源氏において春はとても特別に描かれていたので、
毎年桜が咲くのを見るにつけ、源氏の中のいろんなエピソードを思い出します。

特に印象的なのが、小さい頃の匂の宮が源氏にいう台詞で、
桜が散ってしまうのが悲しいから囲いを作ったらどう?
という台詞が確かありました。
それについて源氏は、
昔の人が空を覆うほどの袖が欲しいと言ったのより匂の宮は賢いね、
とか答えてたと思います。

あと確か、紫の上が亡くなったのも春でしたね。
源氏って人が死ぬのは大抵秋に設定されてるのに、
春の使者・紫の上は死ぬのも春だったんですよね・・・。
満開の桜の時期に確か死んでいったと記憶しています。
記憶も大分曖昧になってきたから、また読み返さなきゃ。

桜が散るのを惜しむ気持ちは今も昔も変わりませんね。
こんなに日本人の心を捉えて離さないあの魅力は何でしょうか?
桜の樹の下には屍体が埋まっている、と言っていたのは梶井基次郎でしたか。
桜のあの潔さに憧憬の念を覚えます。


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