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自然 [映画]

 「好きだ、」という映画を見に行きました。
とても淡く、優しく、それでいて強い思いのこもる映画でした。

涙が溢れて止まらない、というような激しく感動的な映画でもないのですが、
涙が込み上げて来て、ずっと胸が熱くて、愛おしく、いつまでも大事にしていたい感情。
誰もが心の奥で大切にしている記憶が蘇る、素敵な映画だと思いました。

音楽はほとんどなく、主人公ヨースケの弾く下手っぴなギターだけ。
それがまずとても可愛らしくて、一生懸命河辺で練習する様を見て、
それも自分の思い出と重なりました。
そんな練習姿を見続けるユウ役の宮﨑あおいの初々しさもとてもとてもキュート。

17歳のユウとヨースケ。
34歳のユウとヨースケ。

それぞれで役者が変わるのですが、やっぱり17歳の微妙な時期を演じた
宮﨑あおいと瑛太のあの新鮮なピュアさは、たまらなく愛しかったです。
34歳に偶然再会する二人は、やっぱり年齢も重ねてちょっとくたびれた役柄なので、
余計に比較してしまうんでしょうね。
でもあの疲れ加減はとても自然で、西島秀俊(大好きです)も永作博美も本当に素敵な
役者さんでした。

どこからが演技でどこからが本物?なんて思ったら、
映画のパンフレットを購入して撮影現場の状況などを読んで見たら、
台本は殆どなく、役者にはキーワードだけを伝えて、
その場で感じた言葉で役者達はお話ししていたみたいなんです。
納得。
それならあれだけ自然なのも分かります。
しかもそれぞれ相手役に与えられたキーワードが違うので、
どう出てくるかもわからないので、出演者も常にどきどきして演じていたそうです。
監督のこんな言葉が印象的でした。

「人の奥のほうにある、言葉におきかえにくい感情。
僕らの中のゆらぎ。
そのゆたかさを。感じてください。」

本当に、本当にどきどきし続けた映画でした。
今でも。




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