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同調 [日常]

 先日とても同調した話し。

私の友人に熱烈なサッカーマニアがいます。
そういえばその人と話をしていて気が付いたけど、マニアは「サッカー」と呼ばず、
「フットボール」といいますね。
「フットボール」自体は「アメリカンフットボール」などを含めた他のスポーツ種の総称ですが、
一般的には「フットボール」と云えば「サッカー」を指すようです。
でもアメリカやオーストラリア、日本も含め、いわゆるアメリカ圏では他のフットボール種が
盛んなため、呼び分けて「サッカー」と呼ぶそうです。
その友人は当然フットボールと呼びます。

その友人が先日W杯の日本戦を観ていて、中村俊輔の表情に腹が立ったそうです。
俊輔がシュートを決めた時に、三都主の体に当たって得点出来なかった時があったのですが、
その瞬間、「なんでお前はそこにいるんだよ」とでも云うような表情を浮かべたようなんです。
本人が本当にそんなことを思っていたのかは無論分かりません。
でも、もし本当にそんなことを思っていたとしたら許せないと。
そんなのは「チーム」ではないと。
その友人は語っていました。
しかも今までも「自分がうまくなりたい」という気持ちが強い選手だと思っていた時に、
その表情を見て、「あぁやっぱりそういう選手だ」と思ったそうなんです。

これってなんだかすごくよく分かるなぁと思ったんです。
中村俊輔がどういう選手か私は試合を多く見ていないので、判断材料がありませんが、
そう思う友人の気持ち自体にとても同調したんですね。
組織であれば他の人間の足りない箇所を補いあってこその組織であって、
他の人間のミスや不足を責めたりする人は信用出来ないと思うのです。
口にするのは以ての外、ちらっとでも思ったとしてもそれを「表情」に出しちゃ駄目なんですよね。
もしそれが違うことを思っての「表情」だとしても、そんなことを思われること自体が
駄目だと思いますよ。
どれだけピッチ上で辛い思いをしていると思ってるんだ!と責められたとしても、
私は「組織」ってそういうことだと思ってます。
私だって仕事を持っているし、辛い仕事だから許される許されないの話しではないと思うんですね。

私は中村俊輔について議論する気はないのですが、
その友人の気持ちはとても理解出来るなぁと思いました。
全てにおいて組織を優先することが正しいことではもちろんないけれど。
個人の生き方や、誇りや、感情を抱えて行動する限り、
その考え方に反した行動をしてしまうことは誰しもあります。
だから必ずしもそういう行動を取った人間を責められない気持ちはある。
自分もそういう行動が必ずしも取れてないしね。残念ながら。
でも自分の意見を問われれば、いつでもそう答えられる人間でありたい。
そうして自分の行動を振り返らないと、人間進歩がないですよねぇ。




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コメント 4

GGスポロン

私はそうは考えないですね。
ピッチ上で俊輔が三都主に対してどのような顔をしたかよくわからないけど、
ピッチ上でみんな『プロ』であり勝利を目指して『真剣』なんですよ。
彼らが『プロ』としてピッチに立っている以上、彼らはプロとしての技を見せなきゃいけない。
『真剣』だからこその表情だったり、態度だったりすると思うのですが…。
自分が渾身の思いをかけて放ったシュート、
それが入らなかった瞬間、仲間をかばっている表情している余裕は
ピッチ上ではありえないと思うんですね。
信頼できる仲間であるからこそ、本気で叱咤激励できる。
心配したときは思いっきり非難されてもそれはそのプレーに関してのこと。
決してその人の性格であったり、個性であったりはしないと思うんですね。
逆にいいプレーのときは、思いっきり喜ぶし褒め称える。
でも、お互いの進歩のためそれはその『プレー』限定のこと。

だからスポーツは観ていて気持ちいい。
サッカーは特にその感情が激しいスポーツですね。
野球のエラーなどは励ましあい元気付ける。
サッカーは中田のようにピッチ上で叱咤激励を繰り返す。

何でも同じだと思いますよ。
私もステージ上では表情を隠せないほうだから、俊輔の気持ちはよくわかる。
失敗した人間がいてもむしろ指摘してあげなきゃと思う。
次に同じ失敗を信頼する仲間にして欲しくないから。

だから、私は俊輔に賛同できる。
by GGスポロン (2006-07-11 16:55) 

あっぷる

GGスポロンさんの『プロ』であるということ、わかる気がします。
私も見ていないのでプレーや表情についてはよくわかりませんが、プロとして極限でのプレー中は相手のことよりも自分に対しての表情だったのではないかと思います。
しかし確かにチームとしては気持ちが一つになっているとは感じられませんでした。チームには信頼が必要ですがそれは個人個人が強いプロ意識をもっているからといっても完成されるものでも無く、かえって障害になることもあります。
今回はその信頼が足りなかったかったのか様に思え、そんな表情も出てしまったのではないかなとも思います。

会社でもそうですが不信感といものは負のスパイラスを生み出しやすいものです。
組織としては失敗した時の態度や不信に思うことより、次に何が問題でそれをどう改善することができるかを考え進めることが重要だと思います。
人の感情というのは諸刃の剣ですね。
by あっぷる (2006-07-11 22:24) 

いたちたち

 ブログって一方通行な主張になりやすいのに、こうして自分の文章を読んで真剣にコメントをしてもらえる、というのは非常に嬉しいです。
それ以前にみんな「真剣」ですよね。考え方が。嬉しいなぁ。

 GGさんの意見もとてもよく分かるなぁ・・・。
なんて云うと付和雷同に聞こえるかも知れませんねぇ。
でもね、どちらも本当だと思うんですよ。
と云うのが「叱咤」と「非難」を誰が判断するかだと思うんです。

私が最初に取り上げたものと、私の友人が中村俊輔の表情から
読み取ったものは「叱咤」ではなく「非難」であるけど、
GGさんが指摘したいのは「非難」ではなく「叱咤」なんですよね。
同じ認識で話しが出来たら、こんなに意見の齟齬が生じることはないのに、
双方が酷似しているがために、非常に難しい、ややこしい話しに
なってしまうんですよねぇ。
どちらもすごく真剣なのにね。

組織内で育て合う気持ちを持つのはとっっっても大事なことで、
ミスを隠し合うのは意味がまるでない。
でもつぶし合ってはそれこそ意味がない。
「組織」の必要性がなくなると思うのです。
それならば個人商店を開けばいい。
そうしないのは「組織」が生み出す力が一人の力より
素晴らしいからですよね。効率さとか、楽しさとか、安心さとか。

>チームには信頼が必要ですがそれは個人個人が強いプロ意識をもっているからといっても完成されるものでも無く、かえって障害になることもあります。

だから、あっぷるのこれもすごーくよく分かる。
個が立てば全が滅し、全が立てば個が滅する。
なんでなんだろう・・・いやんなっちゃう。

発信者の思いが必ずしもそのまま受信者には届かない。
これって生きていく上での永遠のテーマですね~。
「プロ」が「大人」が必ずしも誤解のないように思いを伝えられる訳では
ないと思うけど、私が思うのは、誤解のないように思いを伝えられる人は
「プロ」や「大人」だと思うということです。




 
by いたちたち (2006-07-12 11:11) 

ガッチョ

どうも、この発言をしたフットボールマニアの友人です。

そう、いたちたちが言っているように、
ボクは中村俊輔の表情を「非難」だと思ったんですね。
だからこのように考えたわけです。
いや、ボクが感じたのは、「非難」にも足らない表情でした。
怒りやそういう一歩間違えれば「負」なエネルギーさえ発していない、
少なくとも“闘っている”人間が見せる表情ではなかったかなぁと。
ただ、一つだけ、付け加えるとしたら、
ボクが中村俊輔選手をあまり好んでいないというところです。

>しかも今までも「自分がうまくなりたい」という気持ちが強い選手だと思っていた時に、
>その表情を見て、「あぁやっぱりそういう選手だ」と思ったそうなんです。

つまり、いたちたちがこう書いているように、
ある種の先入観がボクにはあったということです。


>野球のエラーなどは励ましあい元気付ける。
>サッカーは中田のようにピッチ上で叱咤激励を繰り返す。

GGスポロンが書かれた、この部分、
ボクにはとても印象的です。
というのも、誰が言ったかは忘れてしまいましたが、
フットボールを批判するコメントに、
これとまったく同じ内容があったからです。


それはさて置き、
ボクのちょっとした愚痴が、
こんな話になって、
ちょっと恐縮しています。(笑)
by ガッチョ (2006-07-12 22:57) 

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