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谷崎 [本]

 今度谷崎潤一郎の旧邸が取り壊しになるというNEWSを受けて、今谷崎を読み直してます。
実は今日の夜から夜行バスで神戸へ向かう予定なので、今旅の前の高揚感でとても胸が
高鳴っています。

「痴人の愛」を久しぶりに読み直してみて、なんだか新鮮な驚きを覚えました。
以前読んだのが10年前の17の頃。受ける印象もかなり変わりました。
恋に恋していた10代の頃は、ナオミの魔性さ、恐ろしさばかりが目に付きましたが、
こうして20代も後半になった今の自分には、もうひたすら譲治が哀れで、
譲治への同情の念の方が強いのです。
気持ちがナオミから譲治へ、寄り添う箇所がシフトしているんですね。
これだから読書は止められない。

ナオミという女が創られた要因は確かに譲治なのですが、あまりにもあんまりです。笑。
この本を読む前に源氏物語をぱらぱらと開いていたので、
紫の上と源氏。ナオミと譲治。
設定は同じでも、あまりの違いにとても可笑しくて。
今の時代で読んでも刺激的ですね~。

でもやっぱり私は「細雪」が好き。
同時並行で今読んでいて、「痴人の愛」の後に「細雪」に戻るとほっとします。
私の好きな本の5本の指に入ります。
「こいさん、頼むわ。」
で始まるこの、「こいさん」ですが、関西の方で末娘のことを指す言葉のようです。
この「こいさん」のイントネーションが10年くらい謎だったんですが、
最近教えてもらい漸く分かりました。
ちょっと嬉しかったことでした。


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