夏は太宰を読む [日常]
宮澤賢治と夏目漱石、そして太宰治を心から愛していた10代の頃の私は、
自分が女であることを激しく呪っていた。
当時、女流作家の作品は感情的で好ましくない、と私は思っていて、
紫式部と長野まゆみ以外は、全て男性作家の小説しか読まなかった。
男であればこんなに綺麗な文章が書けるのではないか、と
谷崎潤一郎や泉鏡花の文章をうっとりしながら読んでいた。
しかし、そうした憧憬を持ち続けることを、私の自尊心が許さなかった。
男でありたかったと思うこと、それ自体が自己否定に繋がることに思い当たり、
途端にそう願う自分を口惜しく思い始めた。
そうして私はある日突然、女性らしくなろうと決意した。
女性らしい格好をして、女性らしく振舞おうとした。
そうしていた期間が何年かあった。
しかし、しばらくすると飽きた。
そんなことをしなくても私は実に女だと実感もしたし、
女であれ、と努めていることそのものが、男でありたい、
という感情の裏返しであることにようやく気がついた。
実につまらん、と私は飽きた。
そうして、初めて私は「女」である自分を受け入れた。
しかし、そうした過去の努力の甲斐もなく、またはそれが本来の我が姿か、
私には女子的嗜好要素が薄いような気が最近、している。
綺麗なホテルに泊まりたいとか(ゲストハウスで充分)、
ショッピングをしまくりたいとか(物が増えるのがイヤ)、
美味しいスイーツを食べたいとか(お酒の方が・・・)、
そういった欲望がまるで、ない。
ということに先日同僚や知人たちと旅行計画を立てていて、実に実感した。
マジでピンチだった。
ヤバイ。明らかに浮きそうな気配。
危険を察知した私は、逃げた。
普段「ガンガンいこうぜ」にしているコマンドを「いのちだいじに」に素早く切り替えた。
私には一緒に退職する女性同士の気持ちや、注文するものを全員に聞く女性の気持ちは、
一生分からない気がする。
いや、でも私の中にももちろん女々しさとかおばちゃん的なところとか、
女っぽい要素はたくさんあるのだけど、なんというか嗜好は、嗜好だけは突出して、
いつの間にか標準規格から大いにずれてしまっていないだろうか。
・・・といことをエビスを飲みながら太宰を読んでいたら、無性に気になり始めたので、
書いてみた。
今年の目標を「囲碁を覚える」から「料理」とか「ビーズ」とかに切り替えようかと悩んでみる。
でもやっぱり、ピースは綾部より又吉が好きだ。
太宰ナイトは来年こそ行きたい。
そしてそんなことより、
私の大好きな飲み屋、御徒町の壱が2010年7月23日(金)をもって閉店しました。
ここで飲んだ黒糖焼酎の数は数知れず。
たくさんのおいしいご飯をありがとう。
またの再会・再開を楽しみにしてます。
明日は名古屋に行ってきます。
自分が女であることを激しく呪っていた。
当時、女流作家の作品は感情的で好ましくない、と私は思っていて、
紫式部と長野まゆみ以外は、全て男性作家の小説しか読まなかった。
男であればこんなに綺麗な文章が書けるのではないか、と
谷崎潤一郎や泉鏡花の文章をうっとりしながら読んでいた。
しかし、そうした憧憬を持ち続けることを、私の自尊心が許さなかった。
男でありたかったと思うこと、それ自体が自己否定に繋がることに思い当たり、
途端にそう願う自分を口惜しく思い始めた。
そうして私はある日突然、女性らしくなろうと決意した。
女性らしい格好をして、女性らしく振舞おうとした。
そうしていた期間が何年かあった。
しかし、しばらくすると飽きた。
そんなことをしなくても私は実に女だと実感もしたし、
女であれ、と努めていることそのものが、男でありたい、
という感情の裏返しであることにようやく気がついた。
実につまらん、と私は飽きた。
そうして、初めて私は「女」である自分を受け入れた。
しかし、そうした過去の努力の甲斐もなく、またはそれが本来の我が姿か、
私には女子的嗜好要素が薄いような気が最近、している。
綺麗なホテルに泊まりたいとか(ゲストハウスで充分)、
ショッピングをしまくりたいとか(物が増えるのがイヤ)、
美味しいスイーツを食べたいとか(お酒の方が・・・)、
そういった欲望がまるで、ない。
ということに先日同僚や知人たちと旅行計画を立てていて、実に実感した。
マジでピンチだった。
ヤバイ。明らかに浮きそうな気配。
危険を察知した私は、逃げた。
普段「ガンガンいこうぜ」にしているコマンドを「いのちだいじに」に素早く切り替えた。
私には一緒に退職する女性同士の気持ちや、注文するものを全員に聞く女性の気持ちは、
一生分からない気がする。
いや、でも私の中にももちろん女々しさとかおばちゃん的なところとか、
女っぽい要素はたくさんあるのだけど、なんというか嗜好は、嗜好だけは突出して、
いつの間にか標準規格から大いにずれてしまっていないだろうか。
・・・といことをエビスを飲みながら太宰を読んでいたら、無性に気になり始めたので、
書いてみた。
今年の目標を「囲碁を覚える」から「料理」とか「ビーズ」とかに切り替えようかと悩んでみる。
でもやっぱり、ピースは綾部より又吉が好きだ。
太宰ナイトは来年こそ行きたい。
そしてそんなことより、
私の大好きな飲み屋、御徒町の壱が2010年7月23日(金)をもって閉店しました。
ここで飲んだ黒糖焼酎の数は数知れず。
たくさんのおいしいご飯をありがとう。
またの再会・再開を楽しみにしてます。
明日は名古屋に行ってきます。
気づくのおそっ(笑)
そこがまたオトコマエだけども。。。
by あかね (2010-08-14 07:43)
面白いものを読ませてもらったが。
そこそこ真剣な話であることはわかるけども。
囲碁、おぼえていいと思います。
by 春分 (2010-08-14 09:40)
一部、気遣いと、女性らしさを履き違えている部分もあるような…。
そして、綺麗なホテル、ショッピング、美味しいスイーツ、どれも嫌い、だけど女性らしい人は、たくさんいるはず。
うーん、うまく言えないのがもどかしい…。
壱には、ぽこぺさんに連れて行ってもらいましたね。
料理もお酒も美味しかったです。
行ったのは一度だけだけど、閉店は私も残念。
by kinako (2010-08-14 09:50)
まぁ、女らしさ、というもは目標にするモンじゃないよな。
ところで『天地明察』はおもろかった?
瀬尾まいこなら『戸村飯店青春100連発』がオススメ。
by ガッチョ (2010-08-14 14:31)
自分の気持ちに正直に生きるのが一番!
・・・じゃないかな?
by こんとらばっそ (2010-08-15 08:52)
自分が読む作家は、たまたま結果としてだと思うけど女性ばかりです。
自分の本棚を眺めて、ある時気付きました^^;。
男らしさ、というのも難しいモノですね。目標にしたコトはありませんが^^;。
by sakamono (2010-08-15 09:53)
そのままでいいと思うよ♪
by ysk (2010-08-15 10:30)
>あかねちゃん
そういえば女性だけの集団って最近あんまり参加してなかったみたいで、
参加してみたらキツかった!(笑)精進します!
>春分さん
少女時代の話しは本当で、「少年は荒野をめざす」を読んだ時に、
自分の話しかとびっくりしました~。
囲碁の勉強はなかなか進みませんよー。難しいなぁ。
>kinakoさん
あはは!これ冗談で書いてるからあまりお気になさらず!
ここで云いたかったことはピース又吉が好きだ、ということだけです。
壱が再開したらまた一緒に行きましょう。
>ガッチョくん
大抵図書館で借りるので、その本はなかなか借りられません~。
見つけたら読んでみるね。
天地明察は面白かったと思うよー。好みって訳じゃないけど。
読みやすいのですぐ読んじゃった。
文章が軽いのが気になってたら、この人ライトノベル出身なんだそーで。
そしたら仕様がないか、と。
私も覚え中だからうるさいこと云えないけど、囲碁について書くなら
囲碁の知識つけてから書いた方がいいとは思った。
私でも変だと思う箇所があったから。
でも概ね良いと思う。
>こんとらばっそさん
新しいツールを手に入れようかと思考してみました(笑)
>sakamonoさん
あら!私と逆なんですね~。
今は女流の本もたくさん読みますけど、私は今でも男性作家の方が
好きなようで。
小説に性別は関係ないと云いたいけどそうでもないようには思います。
でも自分にないものを求めてるだけもしれませんね!
>ysk
あー。わかってないなー。
今まで持ってなかった新しいソフトをインストールした方が面白いじゃん。
by いたちたち (2010-08-16 00:20)
お宝DVD@壱を渡さないとね。
あの世(夜)のことは忘れません。
by ちゃ (2010-08-16 01:48)
私は女性になりたいと思った事は無いけれど、女性の感性は欲しいと思った事があるよ。ウェディングフォトを撮っていた時とかね。
でも、ある時女性カメラマンは逆に客観の視点のある男性の写真が撮りたいと言っていたな。
まぁ、そんなもんなんだなと思って、私は私なりに努力はした。
憧れや思いで、自分のエリアが広がればいいんじゃないでしょうかね。変に悩む事でもないなと、最近そう思う。
自己の認識(客観的気付き)は大切だけどね・・・。
by テレマーカー (2010-08-16 02:25)
>ちゃぱさん
なんのスパムコメントかと思っちゃいました(笑)
あの夜は私も忘れられません!
ところで、はんだごてはいつやるんですか?
>テレマーカーさん
こういうことを考えるのが少女時代の私の遊びでした。
カメラの視点っていうのは今まで考えたことなかったので、
今後気をつけて見てみます~。面白そう!
by いたちたち (2010-08-16 14:27)
興味深く読ませていただきやした。
あっしは、性差なんてものは僅かなもので 個人差のほうが遥かに大きいと考えてやす。
まだまだ多くの人に「男なんだから・女なんだから こういう思考・言動をしなければおかしい」といった刷り込みが根底にあるように思いやす。
by ぼんぼちぼちぼち (2010-08-16 19:32)
>ぼんぼちぼちぼちさん
コメントありがとうございます!
そういう刷り込みがあるからこそ人間関係は面白いですよね~。
by いたちたち (2010-08-16 19:44)
まぁ本ならいつでも貸したるけれど、
次にいつ会うのか、それはワカラン。
ちなみに、ぽこぺは今のままでも十分に魅力あるけど、
でも今のままでは、絶対にダメだね。精進しなさい!
by ガッチョ (2010-08-16 22:02)
>ガッチョくん
そうなんだよねー。ダメだなぁ、というのはよく分かる。
本物は手に入れるのは難しいけど、「~っぽいもの」ならアウトラインを
おさえれば手に入らないものだろうか?
お盆は帰ってこないの?
by いたちたち (2010-08-16 23:07)
ガッチョはお盆も働く、企業戦士なのです。
というわけで、お盆には帰らないのですが、
飲もうというのであれば、いつでも戻る準備はあるわけです。
ところで、「らしさ」を手に入れるのに「っぽい」ものというのは、
言葉的にはいかがなものかと思うのだけど、
アウトラインで何かを手に入れようとするのは、
ぽこぺ“らしさ”がないと思うガッチョですよ。
by ガッチョ (2010-08-17 11:00)
>ガッチョくん
確かに「っぽい」ものは「らしさ」と結びつかないか(笑)
でも多分今私が求めてるのは「女性らしさ」ではなく、
「女性っぽい」ものだということは間違いない。
こうして考えてると自分が何をやりたかったか、よくわかんなくなるねー。
まぁ、いいや。囲碁覚えたらまた考えることにする。
じゃあ帰省したら連絡ちょーだいな。
by いたちたち (2010-08-17 11:56)
現在、女子力アップに努めているY山です。
記事内容の感想は特にないが、
飲もうというのであればいつでも戻る準備はあるわけです。
by Y山 (2010-08-17 13:28)
>Y山
ほほう。そのデータ私にも教えて~。
私にもやれそうなものをピックアップするから。
じゃあ飲もっかー。別に私がそっち行ってもいいんだけど。
あそーだ。この壱のマスターが高円寺のお店に移るって云ってたから
そこはどうだろう?
by いたちたち (2010-08-17 14:06)
いわゆる女子力とは、
「美容・健康(ダイエット)」
「ファッション」
「食事(スイーツ)」
だと分析しました。
ということで
・電車で化粧している人をガン見する。
・VERY、InRedを毎月読む。
・喫茶店でなく、カフェに行く。
みたいなことをぼちぼちやりつつ、
女性社員(新卒2年~10年くらい)の会話に混ざって、
会話したり質問したりして検証してます。
飲みは今日の19時くらいに高円寺集合でどうだろうか。
というやり取りはブログのコメント欄ですべきなんだろうか。
by Y山 (2010-08-17 16:13)
普通はメールですべきだな。
やるなら高円寺、行くぜヨ。
by ガッチョ (2010-08-17 16:18)
今昼寝してたし。
メールくれて正解です、ガッチョくん。
by いたちたち (2010-08-17 16:57)
結局、19時に誘ったやつが、新宿に20時ってどういうことや!
by ガッチョ (2010-08-17 19:28)
どないやねん!
あ~この勢いに乗れないもやもや感が気持ち悪い!
by いたちたち (2010-08-17 20:32)