娯楽 [本]
あれほど次こそもっと明るい小説を読もうと決心していたのに、
ここ最近ずっとミステリーばかり読んでいます。
というのもミステリ好きから次から次に本が廻ってくるので、
本を選ぶ間もなく次に読む本が用意されていて楽だからです。
本を選ぶ楽しさは勿論あるけれど、今は手抜き。
しかしこうして色々と読んで行くうちに、自分はミステリー自体はあまり好きではない
ことがよく分かりました。
ミステリマニアにある、謎解きの興奮とか、トリックの巧妙さを讃えたりとか、
そういう気持ちで読めないんです。
むしろ作者の思惑通り読み進めて、最後のトリックに存分に驚きたい。
それとリアリティー。
あまりに凝ったトリックはなんだかひいてしまうし、大体推理小説なんてトリックの方が重要だから、
動機とかいかにも後付けで、私にはピンとこないことが多いのです。
普通これで人を殺す?なんてついつい疑問を持ってしまう。
いったんリアリティーを感じられなくなると、後は読んでいてもただの「読み物」でしかなくなり、
登場人物の気持ちに寄り添えないし、感情移入が全く出来なくなります。
まぁこれは私の好き嫌いの問題ですね。
エラリー・クイーンに代表される「読者への挑戦状」付きの推理小説も好きじゃない。
そこで一気に気持ちが冷めます。
この文章は上手い!と思わせる推理小説家に出会ったことがないのも、
好きになれない理由かも知れません。
しかし展開が早くて軽く読めることもあり、電車の行き帰りの娯楽としてはちょうどいい。
でもそろそろいい文章が読みたいなぁ。
2006-06-01 23:42
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